この記事は音MAD Advent Calendar 2023の24日目の記事です。
今年もM-1グランプリの日に投稿になりました。みんな見ような。
去年と同じく、本記事は論文っぽく書いてますが、
大したエビデンスも無く、
「あなたの感想ですよね?」
みたいなことしか書いてなくて論文としては破綻しているので、そこは突っ込まないでください。
また、本記事は去年の記事の続編になっております。
まだ読んでいない方はそちらを先にお読みください。
0.プロローグ
2022年、私のTikTokでバズろう計画は失敗に終わった。
まぁ、元はと言えば「音MAD正解は一年後」で得点を稼ぐために画策したブロマガと動画だったのだが、
私の中には一抹の悔しさが滲んでいた。
ダンサデオドル・ダンサダンサーも今ではYouTubeで250万再生を突破し、
「フースーヤ」と調べたときに一番再生数が高い動画となってしまった。
今や東大生コスプレイヤー集団が文化祭で踊る、芸人や VTuber、
果ては柊マグネタイトにも薄く言及されるなど、
いよいよインターネッツ実績の解除も大詰めという域に入ってきている。
〜コンビニレジ並び中〜
— 柊マグネタイト (@hiiragi_magne) 2022年12月1日
(後ろの人たち)
「なんだっけあの曲…TikTokで流行ってたやつ」
「ボカロ?」
「んーどうだったかな。なんか『ためてすぐ撃って死ぬ』みたいなやつ」
「あ!わかった!『ダンサデオドル・マキシマイザー』じゃんそれ」
「あ〜!そっかー!スッキリした〜!」
俺「!?」
一方、TikTokではZ世代の視界にはかすりもせず、
完全にゴミとして埋もれていくだけの動画となっていた。
私「悔しい…」
???「悔しい…ですよね?」
私「お、お前は!?!?」
???「つんく♂さんは、それでも前を向きましたよ?」
私「したい…もう一度TikTokにリベンジしたい!!俺も前を向くんだ!!!!!」
かつて罰ゲームから逃れるためだけに動画を作っていた男は、
いつしか本気でそう思うようになっていたのである。
1.前回の反省
ダンサデオドル・ダンサダンサーがTikTokでウケなかった原因は明確であった。
動画が長すぎるのである。
あれから改めてよくわかったが、SNSは本当に30秒以上あるとそれだけで見てもらいにくくなる。
次に投稿する動画は、必ず30秒。そのルールは守ることに決めた。
また、冷静になって考えると、フースーヤという素材チョイスもあまりよくなかったかもしれない。
新しい波24や、YouTubeに投稿されているM-1の準々決勝の動画は、私が思っているほどいろんな人が見ているわけではない。
YouTubeでこそ大爆発であったが、TikTokでは正直ニッチすぎたかもしれない。
ここに関してもテコ入れが必要であろう。
そのときである。
2.おもしろ荘に現れた"優勝者"
2023年1月1日、今年のおもしろ荘が放送された。
「多分ナイチンゲールダンスが優勝だろう」と思っていたのだが、
優勝したのは「ちょんてすんなよ」のネタを披露した「ちゃんぴおんず」であった。*1
(のちにナイチンゲールダンスはツギクル芸人グランプリで優勝した)
おもしろ荘でのネタ終わりに、門脇麦が「絶対TikTokで流行る」と発言した。
その瞬間、私の中に「これしかない」という確信めいたものが生まれた。
ダンサデオドル・ダンサダンサーの弔い合戦の始まりであった。
3.トロコンガイジの悲しい性
門脇麦が言った通り、ちゃんぴおんずはTikTok、YouTube Short等でしっかり流行した。
ちゃんぴおんず本人の動画はもちろん、素人がネタをマネした動画も多く確認できた。
まさしく、「旬」であった。
だが、この男は動けなかった。
とある事情で、どうしても動けなかったのである。
(詳細は後日公開します)
2024/02/17追記
動けなかった理由とは、「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」のジングルを作らなくてはならなかったからである。
「音MAD正解は一年後」の企画で作らなくてはならなくなったのだが、
採用されるためのハードルの高さを乗り越えるために、とにかくあれやこれや考える時間が必要になってしまった。
なんといっても、敵は他チームだけでなく、非音MAD界隈のジングル投稿者もいるのだ。
とにかくそれらに勝たなくてはならないというプレッシャーでゲロを吐きそうになっていたため、ジングル制作に集中するしかなかったのである。
幸いなことに、川北がラヴィット!で例の発言をしてくれたおかげで、
「SEX」を主軸にする方向が決まり、ガクはガクで過去にラジオ内で「SEXナメんなおい!!!!」という発言*2があり、なおかつそれが川北と怒鳴りあいをしている(もちろんコント)ときの音声だったため、
「この音声で『バカっていった方がバカなんだぁ!!!!!!!!!!!』っぽいのを作れるのでは?」
という発想が生まれ、無事に完成することができた。
つまり原曲はDirty Vibeのパクりである。
時事ネタはこのラジオだと採用率が高かったため、そういったことも幸いしてか全チーム最速で採用されることができた。
(僕は全チーム投稿解禁と同時に一斉に投稿するものだと思っていたのだが、蓋を開ければ自分以外誰も投稿していなかった。)
ラジオ内でもやたら絶賛され、「真空ジェシカのイベン父ちゃん・西」というイベント内でもこのジングルを使用してもらえたので、結果的には作ってよかったなあという気持ちにはなったが、これで不採用になっていたら恐らく心が折れてそれ以降作れなかったかもしれない。
ここでの採用のおかげでモチベが上がり、その後の「千原ジュニアの座王」でのオクラホマミキサーのアレンジ採用にも繋がったわけである。
そういう意味ではある程度ゴムーンさんには感謝している。
ちなみにシングルを応募したときに使用した名義「まっちょプリン」であるが、
これは実は高度な匂わせである。
かつて音MADのとある界隈に実際に存在していた人物の名義をほぼそのまま使わせていただいている。
私くらいジジイの音MAD界隈の人間ならもしかしたらわかる人がいるかもしれない。
追記終わり
そうこうしている間に、ちゃんぴおんずの動画がかなり増えてきてしまった。
6桁再生の動画もチラホラ見られるようになり、正直「今から参入するにはもう遅い」のフェーズに入った感は否めなかった。
(ゆうちゃみ曰く「今の流行りって3日で変わるから気をつけたほうがいいですよ(笑)」)
しかし、せっかくそれなりに形になっていたので、ここで諦めるにはもったいない。
「何とか音声だけでも…」
と思っていたのだが、想像以上にAメロとBメロの尺が埋まらない。
せっかくイントロとサビがいい感じになったのに、そこが埋まらないままただただ時間が過ぎ去っていってしまった。
そして、そうこうしているうちに
WILD HEARTSとWoLong、バイオ8のDLCが発売してしまったのである。
この男はこれらのゲームのトロフィーを集めることに夢中になってしまった。
というわけでこの時にトロコンしたゲームのレビューを行います。
WILD HEARTS ☆3.5
モンハンにクラフト要素を足したようなゲーム。
操作性やアクションの雰囲気があまりにもモンハンすぎたが、
ステージにからくりを設置して移動の利便性を高めたり、
からくりでモンスターをタコ殴りにするのは新鮮で非常に面白かった。
しかし、想像以上に売れなかったのか、EAが今後アップデートしないと宣言してしまった。
悲しいなぁ…
ちなみにトロコンまで100時間くらいかかりました。
もう今後はオンラインが過疎る一方なので、トロコンも大変だと思います。
今からやるのはあまりオススメしません。
WoLong ☆4.5
ジェネリックSEKIRO。
SEKIROの剣戟システムに飢えていた自分にはかなり刺さるゲームであった。
難易度は抑えめで、手軽に俺強感が味わえる部分もよい。
複数ボスみたいなカス要素もちょいちょいあるのでそこはマイナスポイントだが、
全体通してかなり面白かった。
自信をもってオススメします。
SEKIROのパクリだなんだと騒ぐ輩もいるが、
SEKIROの続編を出さないフロムさんサイドにも問題があるから。(暴論)
DLCはこれからやります。
バイオ8DLC Shadow of Rose ☆4.0
バイオ8本編よりホラー要素が増していて、結構ハラハラした。
普通にザコ敵が強いのでなかなかにしんどかったが楽しめた。
TPS視点になってエイムが余計難しくなった気がする(エイムガイジ)
というかローズちょっとかわいそうすぎん?
ゲームのレビュー終わりです。
続きをどうぞ。
4.ガオン
あるとき、ふと思いついた。
「埋まらないのであればそのままそこだけ削り取ればいいのでは・・・?」
そう、「ちょんてすんなよ」のタイミングで原曲を止めるという発想を、ここでようやく思いついたのである。
昔ならすぐに思いついていそうなものだが、ここにたどり着くのに1ヵ月以上かかっているあたり、音MAD筋が落ちに落ちているのがよくわかる。
ゲームのトロフィーばっかり集めてるから…。
そこからは非常に速かった。
動画もかなり省エネで済むタイプのだったので、1週間程度で完成した。
Z世代に媚を売るという特性上、春休み期間中に投稿したかったのだが、
完成したのは3月の末となってしまった。
春休み終了ギリギリに投稿するくらいであれば、
原曲のテーマ的にも合致するエイプリルフールに投稿することを決めた。
5.結果
ついにやってきた4月1日。
見ている人が多いであろう20時に動画を投稿した。
1週間後、果たして結果は…
おおおおおおおおおおおお!!!!!!!
お……おぉ??お、お~…...
これは…どっちだ…?
残念!
1.6万再生。
一見、それなりにバズっているようには見える。
しかし、いいね数をみると、実は1000あるかないかのレベルである。
Twitter(現X)に換算すると、プチバズレベルであることがわかるであろう。
ダンサデオドル・ダンサダンサーに比べれば圧倒的に数字は良いが、
今回も成功したか、と言われると、素直に「はい」とは回答できない結果だ。
しかし、である。
YouTubeの再生数を見ると…
やったぜ。
34万再生。
今回もYouTubeではかなりの再生数を記録した。
打ち立てていた戦略がうまくハマったと見ていいであろう。
6.戦略
ここからは、今回の動画の数字を伸ばすために、どのような工夫を行ったかを記載する。
戦略① 「売れてない」を利用する
ちゃんぴおんずを選んだ理由として、「おもしろ荘で優勝し、知名度がある」「TikTokでウケそうなリズムネタ」
の2点を挙げたが、実はそれ以外に選んだ理由がもう1つある。
大変失礼ながら「売れていない芸人だったから」である。
当時まだ結成1年目であり、TV出演もほぼなかった上、Twitterのフォロワー数もかなり少なかった。
こういった芸人は、自分の動画をTwitter上で言及してくれる可能性が非常に高い。
何故なら、自己顕示欲、承認欲求に飢えている可能性が非常に高いからである。
(芸人は基本承認欲求の塊。じゃないとそんな職業選ばない。)
そんな状態で、それなりのクオリティのファンムービー寄り音MADが作られれば、
そりゃ本人もありがたいと思ってくれるであろう。
※この考えそのものは超傲慢であり、
非常に危険であることは200那由多も承知しているが、
芸人のような「人に見られ、笑われる職業」に就く者は、
著しく評価を下げるようなものを作らなければ、
基本的には肯定的な人のほうが多いと思われる。
また、本人に認知されやすいよう、わざわざハッシュタグ等をつけ、
文章も「ボカロの新曲でも上げたんか???」と思われるような、
非常に丁寧なものに仕上げた。
つまるところ「見てぇ!」である。
その結果、日本一おもしろい大崎氏は私のかけた罠にまんまとハマってくれたのである。
戦略② SNSからわざわざYouTubeまで来てくれた人へのご褒美
SNS上では、Bメロからサビ終わりまでの約30秒の部分のみ切り出してアップロードした。
これは、SNS上では30秒以上の動画を見られない現代人のための処置である。
しかし、真にちょニイで聞かせたい部分は、イントロの部分である。
大ちゃんのビートに、わざわざドラムンベースのループ素材まで足して、
かなり効き心地のいいビートを作ることができた。
狙い通り、リプレイ回数が多い部分を見ると、そこがダントツである。
このおかげか、前回と同じように今回もリピーターが多かった。
戦略③ あえてニコニコ動画には上げない
ダンサデオドル・ダンサダンサーを投稿した際、
なんとなくであるが、YouTubeとニコニコに視聴者が分散してしまったような印象を受けていた。
今回はそれを防ぐべく、最初からYouTube1本に絞って動画を投稿した。
そのおかげか、ダンサデオドル・ダンサダンサーのときよりもスタートダッシュはかなり好調であった。
私のチャンネルの登録者数が去年と比べ200倍以上になっているので、
正確な比較はできないが、
それでも初動の数値が段違いであることはわかるであろう。
本人巡回の効果も間違いなく大きく影響している。
7.結論
今回動画が伸びた理由は明白であった。
"""""媚びた""""" からである。
何に?
Z世代に。
短い動画ばかり見てるやつらに。
お笑いファンに。
フォニイのファンに。
そしてちゃんぴおんず本人達に。
私の動画を見ていただければわかる通り、
私の映像の編集技術及びセンスは、
ゲロおしっこうんち早川ひでたるとまひろじゅんぺい
である。
そんな人間でもTikTokで3.7万再生、34万再生*3を叩き出すことができた。
それは一体何故か。
偏に """""媚びた""""" からである
そう。
「媚びれば再生数は稼げる」
8.媚びろ媚びろ媚びろ媚びろ媚びろ
ここまで読んでいただいた方であれば、
「あれ?こいつ今回あんまりTikTokの話してないな?」
と気づくであろう。
そう。
「TikTokでバズる」というお題目を掲げてはいたが、
今回の真のテーマ、それは、
「媚びの力が本物かどうか確かめる」
であった。
今回の真のメインはYouTubeで、TikTokのほうは、
「YouTubeがうまくいけば向こうも副次的に伸びるであろう」と考えていた。
その予想は、大まかには当たった。
まずはしっかりYouTubeが跳ね、
TikTokもただ30秒切り出しただけでそこそこのバズは稼いだ。
媚びに媚びた結果、しっかり数値を稼いだということだ。
もう少し具体的に、どう媚びたを記載する。
・Z世代
・短い動画ばかり見ているやつら
これらは、言わずもがな一番おいしいところ30秒を切り取ってアップロードしたことがそうだ。
正直ここまで効果があるとは思っていなかったが。
(再生数だけ見ればダンサデオドル・ダンサダンサーの10倍以上)
ちなみに今回もしっかりZ世代の視聴者が一番多い。
・お笑いファン
真空ジェシカ、ママタルトなど、ちゃんぴおんずにハマってマネしていたお笑い芸人が結構な数いた。
特に前述した2組はネットミームにも詳しく、そっち方面でのファンも多い。
おかげでそっちのファンを取り込める余地が生まれた。
また、Aマッソが自信のチャンネルでちゃんぴおんずのネタをブラッシュアップしたり、2人が座王で結果を残すなど、それ以外のお笑いファンにも認知を広げたのも大きいであろう。
ちゃんぴおんず関連の動画が増えれば、この動画もYouTubeの関連動画に表示される可能性が高まる。
ここに関しては正直半分偶然だが、結果的に媚びに成功した。
・フォニイのファン
流行りの曲を使うと、その曲をよく聞く人、歌ってみた巡回者などのプレイリストに、
突然その曲の音MADが紛れ込むことがある。
そしてそこからリピーターになってくれるユーザーがそれなりにいる。
(まさしく先斗寧の件がそれ)
もしそれが配信者で、配信中に動画に言及してくれれば、
そのリスナーが流入してきて再生数にブーストがかかる。
ダンサデオドル・ダンサダンサーは、先斗寧の言及後に若干ブーストがかかったが、
ちょニイの方も、津田健次郎の声マネ配信を行っているシレンという配信者が配信内で言及したことで、次の日の再生回数が2倍になった。
太いフォロワーを持っている人間による公告効果は絶大。(去年の復習)
・ちゃんぴおんず達本人に
これは「6.戦略」で述べた通りである。
9.まとめ
結局のところこれがすべてである。
お前ら
手軽に数字を稼いで、自己肯定感を高めたいのであれば、