音MADの音声でよく使われる表現の再現方法その1 FLAME KEEPER編

「この動画のこの部分の音、自分もやってみたいけどどうやったらいいかわからない...」

「エフェクトの名前がわからないから調べようがない…」

そんなお悩みを解決するための記事になります。

今回は以下の動画です。

 

FLAME KEEPER 

youtu.be

 

MDM天にて大勢を感動の渦に巻き込んだ作品です。

この動画の0:59及び2:11あたりで使われているエフェクトについて今回は解説していきます。

 

 

 

このエフェクトは「ローパスフィルター」と言います。

低音(Low)だけを通す(パスする)フィルターです。

 

 

この音声を再現するために、今回は以下のVSTを使います。

computermusic.jp

無料の割に高品質なフィルターエフェクトプラグインです。

まずは画面の解説をします。

 

①IN

このVSTがかかる前の音に対して、音量を調節する機能。

基本使いません。

 

②TYPE

このVSTのフィルターは3種類あります。

・ローパスフィルター(低音域だけを通す)

・バンドパスフィルター(低音域も高音域も消して、中音域だけを通す)

・ハイパスフィルター(高音域だけを通す)

 

このVSTは、上記の3つを滑らかに切り替えることができます。

ただ、今回はローパスフィルター以外必要ないので、ここは弄らなくて問題ありません。

興味が湧いたらいろいろ弄って遊んでみてください。

 

③CUTOFF

「どれくらい音を削るのか」を調整します。

ここが一番のキモになります。

 

④RES

正式名称は「レゾナンス」です。

CUTOFFの数値を徐々に変化させた際に、その音にクセを付けます。

数値を大きくすればするほど

「ヒュオオオオオオオオ」とか「シュイイイーーーーーーン」みたいな音が目立つようになります。

ここもかなり重要です。

 

⑤DRIVE

CUTOFFの数値を徐々に変化させた際に、音を歪ませます。

今回は使いませんが、これも面白い効果が得られるので興味が湧いたら使ってみてください。

 

⑥OUT

このVSTがかかった後の音に対して、音量を調節する機能。

フィルターの音にクセが付きすぎてうるさくなった場合などに、

ちょっとOUTを下げることがあるかもしれません。

 

 

 

実際に再現してみよう

画面の説明が終わったので、実際にこのエフェクトをかけてみましょう。

 

私はこの動画の製作者では当然ないのであくまで推測ですが、

このエースが喋っている部分は、原曲をインスト版に変更していると思われます。

まずは音源を以下のように配置します。

ちなみにこの曲のBPMは180です。

 

次に、トラック2(インスト版のほう)のFXボタンをクリックし、Filtronを追加します。

 

RESを5.5くらいに設定します。

 

Filtronの画面は一旦閉じて、トラック2の「トラックエンブロープ」のボタンをクリックします。

その後表示された画面の「Cutoff」の部分にチェックを入れます。

 

 

するとこうなると思います。

この表示されたものを「エンブロープ線」と言います。

 

正直、このまま再生しても既にそれっぽくはあるのですが、

音にブツ切り感があるのでもうちょっと工夫しましょう。

 

エンブロープ線の上にカーソルを合わせると、マウスカーソルが「↕」に変化するので、

この状態でドラッグアンドドロップして、エンブロープ線を一番上に持っていきます。

 

 

次に、Shiftキーを押しながら、アイテム両端の下あたりのエンブロープ線をクリックします。

これでポイントの作成ができます。

 

更に、内側に2つポイントを追加します。

BPMをキッチリ合わせてあり、グリッド線の感覚が1/16の場合、

だいたい線4本分辺りが目安になります。

 

ポイントの間のエンブロープ線上にカーソルを合わせ、下に向かってドラッグアンドドロップをすると、このようになります。

 

これでフィルターの「閉じる/開く」の動きが設定できました。

あとは再生してみて、良い感じになる場所を探してみましょう。

内側のポイントのうち、片方の高さをズラしてもいいかもしれませんね。

 

実際に再現した音が以下になります。

 

 

 

Tips

ポイントを右クリックし、「ポイントの形状を設定」をクリックすると、

線の形状を変えられます。

例えば「始まりが急な曲線」にすると…


こうなります。

 

CUTOFFやRESの数値、ポイントの形状などの設定を駆使して、

自分の理想の音を鳴らしてください。

以上で本記事を終わりにします。